デンキウナギ 発電。 発電器官(はつでんきかん)とは

Electric Organ Discharges

デンキウナギ 発電

"An electric-eel-inspired soft power source from stacked hydrogels" Schroeder, T. ; Guha, A. ; Lamoureux, A. ; VanRenterghem, G. ; Sept, D. ; Shtein, M. ; Yang, J. ; Mayer, M. Nature 2017, 552, 214. DOI: 1. 電気ウナギの発電の仕組み 電気ウナギは、筋肉が変化してできた発電器官と呼ばれる部分で電気を発生させています。 発電器官は、図1a左のように発電細胞の層と絶縁性細胞の層が何重にも重なった構造をしています。 発電細胞の層には、 前後非対称の細胞膜を持つ発電細胞が同じ向きに直列につながっており、イオン勾配を利用して電気を発生させます。 このとき、前後の膜での膜電位が相殺するため、細胞前後での電位差はありません。 すると、後方の細胞膜の電位の向きが反転し、細胞全体で約150 mVの電位を生み出せるようになります。 発電細胞は直列につながっているため、各細胞で生じる電位が足し合わさって、数百ボルトもの大きな電位になります。 電気ウナギの体の構造と電気発生の仕組み。 ハイドロゲルでつくる発電装置 Mayer教授らは、電気ウナギの発電の仕組みを、以下の4種類のポリアクリルアミドゲルを順につなげることで再現しました。 高濃度のNaClを含む中性高分子ゲル。 負電荷を持つ高分子ゲル。 低濃度のNaClを含む中性高分子ゲル。 正電荷を持つ高分子ゲル。 陰イオン(Cl—)を選択的に透過する。 ハイドロゲル発電装置の仕組み。 これらの4種類の高分子ゲルを接続すると、ゲル中に含まれるイオンは濃度が高い方から低い方へと移動します。 Mayer教授らは、流体システムを用いた方法や表面プリンティングを用いた方法によってゲルを配列し、発電装置を作りました。 表面プリンティングによる方法では、図3のように中性高分子ゲル(高NaCl濃度・低NaCl濃度)と、正・負電荷を持つ高分子ゲルをそれぞれ別のポリエステル支持フィルムに印刷し、それらのフィルム重ね合わせることで4種類のゲルを配列させました。 このような構造では、支持フィルム上に並んだゲルの各スポットを同時に接触させることができます。 こうして作製された発電装置では、2449個のスポット(612セット)から110 Vの電気が発生させられることが確認されました。 また、この発電装置では、ゲル同士が接触したときにのみ電気が発生するようになっているため、電気を無駄に消費する心配はありません。 表面プリンティングにより作製した発電装置。 スケールバー:1 cm(論文より) 3. ミウラ折りで性能アップ! 電気ウナギの発電器官では、発電細胞同士がhead-to-tailで連なっています。 そのため、電流が流れる面が大きく距離が小さくなっており、低い抵抗値(発電細胞一層あたり0. 一方で、Mayer教授らが作製した発電装置では、各ゲルが側方に並んでいます(図4b)。 そこで、彼らが着目したのは、人工衛星パネルの展開法などに用いられているです。 ミウラ折りの展開図にゲルをうまく配置すれば、折りたたんだ際にそれらを同時に接触させることができ、かつゲル同士の接触面を大きく、厚みを小さくすることができます(図4c)。 彼らは、ミウラ折りを展開したポリエステルの支持フィルムに穴を開け、折りたたんだ際に各ゲルが接触するように4種のゲルを配置しました(図4d)。 この方法によって、側方伝導型よりも40倍抵抗値の小さい発電装置を作ることに成功しました。 a-c 電気ウナギ・ハイドロゲル発電装置の構造。 d ミウラ折り型発電装置(論文より) 4. それでも、ゲルの厚みやイオン選択性など、改善できる部分は大いあるので、今後性能が向上し、体内埋め込み型デバイスなどへ応用されることが期待されます。 参考文献• Xu, J. ; Lavan, D. Nat. Nanotechnol. 2008, 3, 666. DOI:• Sun, H. ; Fu, X. ; Xie, S. ; Jiang, Y. ; Peng, H. Adv. Mater. 2016, 28, 2070. DOI:. 関連リンク• 2018年1月11日より転載.

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デンキウナギのしくみ

デンキウナギ 発電

スポンサードリンク デンキウナギはどうやって電気を出す? デンキウナギが属するデンキウナギ目の魚類は、全て「発電器官」をもっています。 ただ、デンキウナギ以外の種は、弱い電力しか作れません。 デンキウナギは大きな「発電器官」を持っているため、危険なほどの電力を作り出すことができるのですね。 ちなみにデンキナマズは400Vほどになります。 日本の家庭では100Vが普通なので、これは相当な電圧ですね。 このため、水族館で特別に展示されたり、TV番組に登場したりすることが多い魚でもあります。 出典: 「発電器官」は細胞が変化したもので、この細胞のひとつひとつが電池だと思ってください。 デンキウナギは通常、細胞内にはカリウムイオン(プラスイオン)が、細胞外にはナトリウムイオン(プラスイオン)があります。 興奮すると細胞膜が変化して、外側にあったナトリウムイオンが細胞内に入ってきます。 すると細胞内には大量のプラスイオンがたまり、電圧を生みだすことができるのです。 ひとつひとつの電圧は小さくても、たくさんあるので、大きな電圧になるのですね。 これは学校の授業で習った、電池の直列つなぎと同じです。 同じ豆電球1つを、電池1個で点灯させるのと、電池2個を直列つなぎして点灯させるのでは、直列つなぎの方が豆電球は明るくなりますよね。 スポンサードリンク デンキウナギは危険? デンキウナギで人間が死亡した例は稀になります。 ただ、何度も感電していると、 呼吸不全や 心不全を引き起こす可能性があります。 また、デンキウナギの電気が直接の死因にならないまでも、 気を失って溺死する例も報告されています。 むしろこちらの方が怖いですね。 TVのバラエティ番組で、芸人さんがゴム手袋をつけてデンキウナギを捕まえようとしていましたが、ゴム手袋ごときでは強力な電気ショックを防ぐことはできなかったので、相当な電気ショックだったと思われます。 ちなみに、デンキウナギは成長すると人間よりも大きくなる大型魚ですが、意外にも力強くはありません。 したがって、水中に引きずり込まれて絞め殺される、なんてことはありません。 敵も獲物も、必殺技の「電撃」を繰り出せば事が済むため、筋力がほとんどなくなってしまったのですね。

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最強の捕食者!デンキウナギの生態と放電や電圧の仕組みとは?天敵はいるの?

デンキウナギ 発電

デンキウナギをご存知でしょうか? 南米に生息する魚ですが、捕食や防御の手段として 放電という最強の武器を有するのです。 その電圧は 最高で800Vと言うから驚いてしまいますね。 飼育されている水族館などに行くと、放電の数値を見ることも出来ますが絶えず微弱な電気を流し レーダーとして獲物を追っているというのです。 そしてレーダーで発見すると獲物を 電気で仕留め食する…怖い気もしますが同時に興味も掻き立てられてしまいますよね。 また、そのウナギという名前から食べたらおいしそうという興味も湧いてきそうですね。 「果たしてその味は?」 今回はそんなデンキウナギについて、生体から気になる放電の仕組み、天敵はいるのか?など詳しく解説してまいります。 デンキウナギ 「デンキウナギ データ」• 分 類 デンキウナギ目 デンキウナギ科(或いはギュムノートゥス科) デンキウナギ属• 学 名 Electrophorus electricus• 和 名 デンキウナギ 電気鰻• 英 名 Electric eel• 体 長 250センチメートル程度• 体 重 20キログラム以上• 寿 命 15年程度• 分布域 南米大陸北西部 アマゾン川、オリノコ川水系• 生息環境 河川や沼など デンキウナギの特徴 デンキウナギは デンキウナギ目の中では最大種となり 体長は2.5メートル程度にも達します。 体は細長く円筒形をしていて特徴としては頭部が横に平たく尾が縦に平たい形状になります。 体色は、表現が難しいのですが、灰褐色や暗褐色から黒色で白っぽい斑紋が散らばり、喉付近からおなかにかけてはその色が薄くなり黄色(オレンジ色)をしています。 目は非常に小さく退化をしているのでほとんど機能していませんが、側線で水流を感じ取り目の役割を果たしているようですね。 肛門がエラ蓋の下とかなり前方にあるのですが、実はこれ以降 後ろ部分身体全体の8割は尻尾となるのです。 ヒレは胸鰭と尻尾の尾鰭しかありませんが、この以上に発達した尾鰭を上手に使い泳ぐのです。 実はこの尾鰭を使うことで、 デンキウナギは後ろに泳ぐこともできる不思議な魚なんですね。 また、この体の8割を占める尻尾にもう一つ秘密があります。 詳細は後述の発電の仕組み部でお話しますが、この体の8割を占める 尻尾がデンキウナギ最大の特徴である電気を作る発電器官になるのです。 電気を放つ魚は何種類か存在しますが、その中でもこの デンキウナギのそのパワーは最強になります。 もう一つ珍しい特徴があり、それは 魚なのにエラ呼吸が出来ないというものです。 エラ自体は存在しますが、機能しておらず定期的に水面に顔を出し空気を取り入れないと死んでしまうのです。 尚、分類上の デンキウナギ属に属するのは、このデンキウナギのみ一種になります。 また少しややこしいのですが、名前に「ウナギ」と付いていますが、身体の構造や生活環境も含め種類的には 「ウナギ」とは全く異なる種類に分類されます。 デンキウナギの生態 デンキウナギは、 南米大陸北西部のアマゾン川、オリノコ川の比較的暖かい水域に生息しています。 強力な電気を起こす大型魚で 生息する水域では生態系の頂点に君臨する最強の捕食者の一つになります。 昼間は物陰にひっそりと潜み夜になると活発に動き出して、獲物となる小魚やカエルなどを捕食します。 つまりは 夜行性で食性は動物食となる肉食性ということになりますね。 前述で エラ呼吸が出来ないという話をしましたが、実はこれ水の交換が起こらなかったり、高温になり酸素量が少なくなる 熱帯水域で生きていくのに適応した凄い進化とも言えるかも知れません。 デンキウナギは放電することで獲物を捕食することは知られていますが、ものをとらえるだけでなく微弱な電流で獲物を探すレーダーとしての機能も電気にはあるようです。 目が退化しているデンキウナギには非常に便利な機能なんですね。 多くの方が、「自分は電気で感電しないのか?」という疑問を持つようですが、自身もある程度の感電はあるようですが、 体内の脂肪などにより微弱化させているようです。 またデンキウナギの 寿命は15年程ですが、老いてくるとこの 発電の衰えもあらわれるようですね。 放電と電圧の仕組み デンキウナギは狩りと防御の時に電気を発することで知られていますが、その仕組みはどのようになっているのでしょうか? 通常動物の 細胞内にはカリウムイオンが存在し、 外側にはナトリウムイオンがそれぞれ多数存在しています。 これは 細胞膜が隔てていることでそのバランスを保つことが出来ているのですが、細胞膜の性質を変えることで外側にあるナトリウムイオンが細胞内に入り込むようになります。 こうなると細胞内にはカリウムイオンとナトリウムイオンが溜まることになります。 それぞれプラスイオンが大量に溜まり電圧を生み出すことが出来るのです。 そしてデンキウナギ(他の電気を発する動物も形態は同じですが)は 細胞が電気版として機能し直列繋ぎのように規則正しく並んでいます。 この機能は 身体の8割となる尻尾部分全てがそうなっているのです。 数千個にもおよぶ発電版が並んだ発電器官からは 最高電圧600Vから800V、1Aにも達する電流の電気を作り出すことが出来るのです。 発電版1つでは至って微弱な電圧ですが、数千個も集まるのでこのような強力な電気を生み出せるのですね。 日本の一般家庭の電圧が100Vと考えれば相当のものというもの分かりますね。 因みに 発電器官は頭側がプラス極、尻尾側がマイナス極(面白いことにデンキナマズは反対です)となります。 代表的な電気を起こす動物にはデンキウナギの他に デンキナマズとシビレエイがいますが、電圧はそれぞれ 400から450V、70から80Vと デンキウナギが圧倒的に強力になります。 また、この強力な電気は ほんの一瞬しか出すことが出来ないとされているのですが、1分以上発してワニを感電させた映像が流され物議を呼んでいますね。 この発電は、疲労時や高齢となった個体ではうまく出来なくなる場合もあるようです。 水族館などデンキウナギの飼育をしている施設では同時に電圧も分かるようにされてますのでその様子がよく分かりますよ。 真実と分かった「馬をも感電死させる自然界最強の一撃!」 デンキウナギの電気の凄さが伝わるお話があります。 200年ほど前に生物学者である アレクサンダー・フォン・フンボルトが残した記録で「水中から飛び出して来た デンキウナギで馬が感電死した。 」と言うものが存在していたのですが、同様の事例が見当たらないことからこれを疑問視する傾向が強かったのです。 しかし、アメリカの大学でこのアレクサンダー・フォン・フンボルトの 記録を実証する実験が行われ、デンキウナギの攻撃は水中内では無く、 飛び出して攻撃した時が最も強力になることが証明されたのです。 水中で発電しても 水中に電気が分散され威力が弱まるが、水中から飛び出して 相手に直接触れて攻撃すれば相手へのダメージは強力になること、そしてデンキウナギがその方法を 巧みに使うことが実験で証明されたというのです。 これによって200年前のアレクサンダー・フォン・フンボルトの記録の信憑性が高まりました。 となると、馬を感電死させるデンキウナギ恐るべし!ですね。 デンキウナギ最強説と天敵 前述のように、馬をも感電死させることが出来るデンキウナギはもしかしたら ある意味では最強となるのかも知れませんね。 しかし、実はデンキウナギの電気で 人間が死亡したという例は正確な報告が見つかっていないほどで、あっても稀なのでしょう。 受けた電気の影響で心不全などを引き起こす危険性は考えられますし、 意識を失い溺死したというものの報告はあるようですね。 このデンキウナギは成長したら2.5メートルにもなるので人間よりも大きくなります。 しかしながら外見とは異なり 力が強いわけではありません。 従って水中に引きずり込まれたりヘビのように巻きつかれ絞殺されるようなことはないのです。 電気ショックの一撃で済むため、 筋肉を使う必要が無かったのかも知れませんね。 これらから、デンキウナギはこの水域において 生態系の頂点に君臨する一種ではあるものの、特に獰猛で見境なく襲ってくるというわけでは無いようです。 また天敵と呼べるものの存在も無いようですが、強烈な電気ショックも 継続的な使用は出来ないようですので、疲れたり高齢になるなどした個体は他の肉食獣に襲われる可能性はあるようですね。 人間はデンキウナギを食用としている 前項で天敵と呼べるものはないと伝えましたが、強いてあげるとすれば 人間は天敵となるかもしれません。 勿論、その人間も川を渡る際に間違ってデンキウナギを踏みつけ被害者となる場合も多々あるのですが…。 現地では、「 デンキウナギを食べると長生き出来る」と 食用ともされていているのです。 その味はゼラチン質でナマズに近いとされていますが、 決して美味しいものではないとする報告もあります。 人間がデンキウナギを捕まえるときは、前述のように刺激を与え放電をさせて疲れ切ったところを捕えるようですね。 具体的には水面を棒で叩き驚かせて放電させるという手法のようです。 デンキナマズは別物 よくこのデンキウナギと間違えられるものに デンキナマズがあります。 デンキナマズは ナマズ目デンキナマズ科デンキナマズ属で電気を発すると言う似たような機能を有しますが、全くの別の種類になります。 生息地もアフリカ大陸と異なります。 また発電は、前述のように 400Vから450Vとデンキウナギほどではありませんがそれに次ぐ強さになります。 まとめ 今回デンキウナギについてご紹介をしてまいりました。 強力な電気を操ることが出来るという摩訶不思議な生物ですが、なかなか興味深いですね。 しかし、それは外国に生息する生物なので言えるのかもしれません。 もしも身近な川にデンキウナギが生息していたとしたら安心して川で遊ぶなんてことは出来なくなってしまいます。 また、ウナギという名前から食することを考えますが、実際にはあまり美味しいというものではないようです。 「 水族館などで飼育されているデンキウナギの怪しげな佇まいを眺める。 」これがデンキウナギとの一番良い接触方法かもしれませんね。

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