バタフライ ルーム。 『バタフライルーム』映画ネタバレ感想 エスター見た人は要注意w

映画『バタフライルーム』

バタフライ ルーム

71点/100点満点中 2012年のスリラー映画。 アメリカ・イタリア合作。 DVDスルー作。 ************************************ 蝶の標本が趣味の老女アンは、ショッピングモールで泣いていた少女アリスに声をかけ、ふたりは親しくなる。 幼くして娘ドロシーを失ったアンは母のような愛情を彼女に捧げようとするが、アリスが別の婦人オルガとも同様の関係を築いているのを目撃する。 一方で、アンは隣で暮らすクラウディアとジュリーの親子とも仲良くなり、クラウディアが外泊する際にはジュリーを預かるようになる。 ************************************ 母アンと娘ドロシーの過去の出来事と、アンとモールで知り合った十代の少女アリスの物語、4ヶ月後にあたるアンと小学校低学年のジュリーの3つの話が時系列をシャッフルし展開される。 特に冒頭のアンとドロシーの風呂場での回想シーンは演出の巧さ(クレジット表記も)もあり強烈で、本作が異様な物語になることを早々に示唆する。 異様なのはそのアンが登場するとさらに一目瞭然だ。 美しい蝶を相手にひとりさびしく生きているアンの心の隙に付けこむアリスの振る舞いには、老女アンに哀れを催すが、そう簡単に騙されて終わるアンではなく、アリスに魔の手が忍び寄る。 そして、お隣りの少女ジュリーは好奇心いっぱいでアンの蝶のコレクション部屋で女の子を見たといい張る。 その頃、アンの部屋から夜中に壁を壊す物音がし、違法改築しているのではとアパートの住民から疑われる。 全ての出来事が指し示すのは全く同じ方向ではあり、それはとてもよくある展開でもある。 『羊たちの沈黙』でバッファロー・ビルは自身の変身願望を蛾に託したが、本作の蝶々趣味は美しい生き物を美しい時のままに止めようとする彼女の本性の表れであり、非常に分かりやすいけれど、その点でもややありふれている感は否めない。 しかし、時系列の組み換えがよくできていることやアン役の女優の目ヂカラもあって、最後まで魅せる作品になってはいる。 クライマックスでもう少し迫力ある悲劇が起きてもいいかなと思わなくもないが、それでも親子の負の関係を清算するがごとくの二度轢きは悪くない。

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バタフライルーム あらすじ

バタフライ ルーム

71点/100点満点中 2012年のスリラー映画。 アメリカ・イタリア合作。 DVDスルー作。 ************************************ 蝶の標本が趣味の老女アンは、ショッピングモールで泣いていた少女アリスに声をかけ、ふたりは親しくなる。 幼くして娘ドロシーを失ったアンは母のような愛情を彼女に捧げようとするが、アリスが別の婦人オルガとも同様の関係を築いているのを目撃する。 一方で、アンは隣で暮らすクラウディアとジュリーの親子とも仲良くなり、クラウディアが外泊する際にはジュリーを預かるようになる。 ************************************ 母アンと娘ドロシーの過去の出来事と、アンとモールで知り合った十代の少女アリスの物語、4ヶ月後にあたるアンと小学校低学年のジュリーの3つの話が時系列をシャッフルし展開される。 特に冒頭のアンとドロシーの風呂場での回想シーンは演出の巧さ(クレジット表記も)もあり強烈で、本作が異様な物語になることを早々に示唆する。 異様なのはそのアンが登場するとさらに一目瞭然だ。 美しい蝶を相手にひとりさびしく生きているアンの心の隙に付けこむアリスの振る舞いには、老女アンに哀れを催すが、そう簡単に騙されて終わるアンではなく、アリスに魔の手が忍び寄る。 そして、お隣りの少女ジュリーは好奇心いっぱいでアンの蝶のコレクション部屋で女の子を見たといい張る。 その頃、アンの部屋から夜中に壁を壊す物音がし、違法改築しているのではとアパートの住民から疑われる。 全ての出来事が指し示すのは全く同じ方向ではあり、それはとてもよくある展開でもある。 『羊たちの沈黙』でバッファロー・ビルは自身の変身願望を蛾に託したが、本作の蝶々趣味は美しい生き物を美しい時のままに止めようとする彼女の本性の表れであり、非常に分かりやすいけれど、その点でもややありふれている感は否めない。 しかし、時系列の組み換えがよくできていることやアン役の女優の目ヂカラもあって、最後まで魅せる作品になってはいる。 クライマックスでもう少し迫力ある悲劇が起きてもいいかなと思わなくもないが、それでも親子の負の関係を清算するがごとくの二度轢きは悪くない。

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バタフライルーム / The Butterfly Room

バタフライ ルーム

短評 もかくやの厚化粧ババアが魔女の如き猟奇行動に走る映画である。 一応ホラー映画のはずなのだが、主人公アンの狂気がいかにも過ぎて逆に笑える。 演出的な恐怖はほぼ全て彼女に頼り切りだが、全てを自分の理想通りに留めたい愛の暴走という物語的恐怖は気味が悪い。 あらすじ 蝶の標本収集を生き甲斐にする寂しい老婆アンが(バーバラ・スル)、モールで出会ったババ活少女アリス(ジュリア・パットナム)にいいように弄ばれる過去の話と、お隣の母子家庭の娘ジュリー()と交流する現在の話が行き来する。 感想 アンもアリスも裏の顔がまるで隠れていない。 アンはどう見ても魔女だし、アリスはどう見ても性悪である。 魔女と性悪の戦いは性悪に軍配が上がる。 アンは自分の理想を他人に押し付けることが原因で孤独な老婆と化しており、その内面の醜さが外見に滲み出している。 性悪は魔女の心の隙間に付け込むので、魔女は性悪の要求を断ることができない。 キャバクラにハマるおっさんを見ているようである。 アリスには自分以外の相手もいて、目的も分かっているはずなのに、「自分と彼女の関係だけは特別」と思い込む辺りにも既視感がある。 アリスはいかにも狡猾そうな顔をしているのに、隙さえあれば簡単に騙されるのものなのだなあ。 しかし、魔女だって負けてはいない。 キャバ嬢がおっさんから「搾り取るだけ搾り取ってサヨウナラ」すればおっさんがストーカー化するように、アンは狡猾な少女の想定を超えた執念を見せる。 アンは娘に絶縁された独居老人で、言わば失うもののない無敵の人である。 敵に回すと怖い。 切り捨て方が難しいが、性悪が付け込みやすいのは彼女のように心に大きな穴の空いた相手なのだろう。 主演のバーバラ・スルは、かつてホラー映画のスクリーム・クイーンとして名を馳せたそうである。 叫んでいた乙女が、乙女を叫ばせる怪物になって帰ってきた。 その往年のホラー映画ファン的な楽しみまでは分からないが、彼女の怪演は迫力たっぷり。 なお、彼女の娘を演じるヘザー・ランゲンカンプも『』でナンシーを演じたスクリーム・クイーンである。 という事情から、二つの理由でラストシーンは……ということになる。 他にもスクリーム・クイーンたちが出演しているので、監督としてはこのキャストを集められた時点で感無量だったことだろう。 アンたちのキャラが立ち過ぎているために展開がバレバレだったので、そこにはもう少し工夫がほしかった。 時系列の頻繁な入れ替えがその工夫だったのかもしれないが、もうひと工夫ほしい。

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