店長 が バカ すぎ て。 早見和真さん『店長がバカすぎて』

店長がバカすぎて/早見和真著

店長 が バカ すぎ て

あの角川春樹さんに、「これは成功する。 」と断言された小説。 タイトルのインパクトもあって手に取ると笑いもあり、涙もあり、そして 衝撃的な驚きのある物語でした。 帯に書かれた書店員さんのコメントを紹介します。 早見さん、もしかして隠してます? 書店員でした? リアルすぎます。 『イノセント・デイズ』を読んでから眠れない日々をもらいました。 『店長がバカすぎて』もやもやが発散されたので熟睡をもらいました。 (ジュンク堂書店 滋賀草津店 山中真理さん) 書店業界だけで盛り上がるんじゃなくていろんな人に読んでもらいたい。 カバンの中に忍ばせてある退職届を出すのはあと1日待ってみようと思うかも。 タブーを作らない、早見さんの小説に向き合う背中を応援してます。 (紀伊国屋書店 ららぽーと豊洲店 平野千恵子さん) さすが早見さんは違います。 よくぞここまで、と振り切っているだけでなく、終盤のドラマティックな展開も絶妙! エンタメ読み物としても最上級のレベルにあって感動しました。 (三省堂書店 有楽町店 内田剛さん) 自分の人生に真剣に向き合うことが出来る本だと思う。 なんでこう、本気で辞めようと思うときにこういう本が出てくるのだろう…また辞め損なった! 早見和真氏恐るべし。 (丸善岡山シンフォニービル店 山本千紘さん) 本を愛する人々が織りなす物語。 読み終えて全国の書店員からの熱い声にうんうん頷きながら面白さの余韻に浸ることができました。 ここからネタバレ注意! 店長がバカすぎての感想(ネタバレ) 28歳谷原京子の等身大な姿 年齢も性別も違うのに谷原さんのあけっぴろげな気持ちの流れが面白くて、それでいて私自身に気持ちに響きました。 給料日前にはお金が苦しくなってしまうことや、仕事の自己評価表には「1」を並べてしまうこと、朝の店長の謎のありがたいお話に苛々しまうこと、先輩や後輩との人間関係がうまくいかなくて落ち込むことなど、 書店業界だからという話ではなくて、とっても同調できる事柄ばかりです。 でも私は谷原さんほど気持ちを前に出すことはできなくてひたすら耐えて過ごしていた時期りましたが谷原さんは時々店長に噛みつかんがごとく喉を鳴らして怒りを表現するのではらはらしながらも、 大爆笑でした! 6つの話で本は成り立っていますが目の前のトラブルに立ち向かっていく谷原さんの姿は目が離せなくてあっという間に読み終えました。 どの年代でもあることだとは思いますが、好きな仕事をやる中でも現実的な問題は切り離せなくて周りの人々の姿に嫉妬したりあせったりしながら過ごす姿は共感できるし、谷原さんが前を向いた時にはとても励まされます。 時期尚早ですが連続ドラマの画がぱっと頭に浮かんでだれだれが合っているなぁとか妄想していました。 大爆笑! 店長の姿 実際にこんな店長がいたら谷原さんみたいにいらいらすることもあるのだと思います。 でも絶妙なズレっぷりに段々好きになってきてしまうのです。 時々の偶然なのか的を得たような発言をした後にオチのような言葉を付け加えたり(テレサテンのくだり、笑いました)、最後に全部分かって行動していたのかと思いきや電話で「なんでそこに……」と驚いてみたり読めない店長です。 一番笑ってしまったのは武蔵野書店の社長が酔っ払って他所の書店で万引き疑惑で捕まってしまったくだりです。 駆けつけた店長と他所の書店の店長のコントのような言い合い、 「だから私は万引きを疑ったんだよ!」 「だったら容赦なく警察に突き出せよ!」 「なっ! あんたは何を言ってるんだよ? 御社の大切な社長だろう!」 「あんたは肩書きで人を判断する人間か!」 「なんだと?」 「この方が弊社の対越な社長であろうがなかろうが関係ない! 一度万引きを疑ったものは最後まで疑い抜けよ!」 「あんた、自分の言っている意味が分かってるのか?」 「わかってる!」 「ああ、じゃあもういい! 警察でもなんでも呼んでやらぁ!」 「おう、呼べ呼べ! 警察でも考案でもなんでも連れてこい!」 「だ、だ、だから違うんだ……。 俺は……、俺は本当に……」 泥仕合……(笑) ずれてよく分からない方向へ流れていく場面は都度いちいち面白くて一冊を通して何度も笑わせてもらいました。 驚愕のラストサプライズ 今まで出会ったことのないような伏線回収に驚きました。 あの時の言い間違いは?とか色々考えて私自身の頭も混乱の渦の中に……。 帯に書かれていた書店員さんからの 「最終話を袋とじに!」という声はよく頷けます。 細かいことは伏せますが、何がどうなって誰がどうなっているのかペンとノートを出して確認して読みました。 あぁ、なるほど。 もしかしてこういうことか! そんな繰り返しです。 最終話を読むまで全く想像できませんでした。 それでも最後に混乱しながらも元気に活躍している谷原さんの姿が驚きの中でも嬉しくて本を閉じることができました。 店長がバカすぎての感想・まとめ 書店員が主人公の物語でリアルな本屋さんの世界が広がっています。 本屋さんという想像しやすい世界で、読みやすい文章で綴られているので本当にあっという間に読み終えることができました。 笑いやはらはらどきどきがある中で、時々共感できる悩みが胸に刺さってしまうような心情描写があります。 だから読み終えて感じたのは「楽しかった!」という気持ちもそうですが、こうやって面白さと悩みがあって日常は繋がっていくんだなぁ、と渋めの感想も頭に浮かびました。 私自身、学生時代に書店でバイトをしていた時期があって店長の謎さに頭を抱えた時期がありました。 大学四年の教育実習前に辞めたのですが最終日に店長にバックヤードで、 「先生なんてろくなもんじゃねえぞ」 と言われた言葉が頭に残っています(笑) でも個性あって印象深い店長だったなぁなんてふとこの本を読んで思い出しました。 きっと書店関係なく、どこの業界でも印象深い上司の姿が思い起こされる「あるある」感満載の話で色んな人に楽しめる一冊だと思いました。

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【「本屋大賞2020」候補作紹介】『店長がバカすぎて』――書店員として奮闘する主人公に共感し、思わず応援したくなる!

店長 が バカ すぎ て

谷原京子、契約社員、時給998円。 店長が、小説家が、弊社の社長が、営業がバカすぎて「マジ辞めてやる!」 でも、でも…。 本を愛する書店員の物語。 『ランティエ』連載を加筆し書籍化。 【「TRC MARC」の商品解説】 「幸せになりたいから働いているんだ」 谷原京子、28歳。 とにかく本が好き。 現在、〈武蔵野書店〉吉祥寺本店の契約社員。 山本猛(たける)という名前ばかり勇ましい、「非」敏腕店長の元、文芸書の担当として、 次から次へとトラブルに遭いながらも、日々忙しく働いている。 あこがれの先輩書店員小柳真理さんの存在が心の支えだ。 そんなある日、小柳さんに、店を辞めることになったと言われ……。 『イノセント・デイズ』『小説王』の 著者が、満を持して放つ 働く全ての人々に捧げる ノンストップエンターテインメント。 驚愕のラストが待ち受けています。 投稿者: dsukesan - 夢を追って入った今の職場のはずなのに、仕事に疲れあきらめた人たちへ。 その仕事の本質に燃えていたあの情熱、初心を思い出してみませんか、この本と一緒に。 大好きな本を提供してくれる書店員のドラマティックなドタバタコメディ。 けど、書店にとどまらぬ、勤め人の葛藤、苦しみ、憤り、そしてやりがいが詰まったドラマ。 そう、この本には「働くこと」の現実・本質が描かれている。 自分の仕事の本質、やりがい、「これさえあればというゆずれぬもの」。 自分にとってのそれらは何だっただろうか。 そしてそれは今の仕事にあるのか?自分の心の声を聴き、胸の高鳴りを素直に感じてみたいと思う。 それらは今も、本当にあるのか。 けど、その一点だけでままならぬことがあることも、この小説は描いてくれる。 「働くこと」は「生きること」でもあるからだ。 夢と理想だけではなく、制限ある命を生きること、その折り合いをどうつけるかというテーマも突き付けられる。 作中で語られる「どんな仕事であっても、辞めたきゃ辞めればいいと思う。 誰だって必死に自分で生き方を選び取らなきゃいけないんだよ。 そこに誇りを持てないなら、働いていても仕方がない。 ・・・」という言葉が、今の、そしてこれらからの自分のキャリアを考える上でとても大切な言葉だ。 非常に、密度が濃く、しかも笑わせてくれる小説だった。 ただ、次の点はすっきりせず。 どなたか、わかる方いたら教えて欲しい。 ・なぜマダムが泣いたのか。 その際の周囲の人物の反応も謎。 帯に「大爆笑!暴露?愛。 告発?救世主!?」ってあったけど、なかなかなニアピン単語です。 実はかなり早くから謎が分かっていたのですが、それでも楽しめる本と思って読んでいたら、さらに驚愕のラスト 笑。 ホント、最終章は袋とじにしてもいいかも。 しかし、この本が本屋大賞にノミネートされたら楽しいだろうなあ。 最初はうっぷんたまる書店員の話と思っていたし、その通りの展開で痛快に思いながらも主人公に共感も持っていました 少し余裕があるようなユーモアが漂っているんですよね、主人公の設定からか?)しかし100ページ過ぎたころから、これは書籍販売の構造的な問題ではないだろうか、って思うようになってしまいました 笑 しかし、後半になると次第に物語の色が変わってきます。 どこかユーモアを感じさせると言いましたが、もうコメディとしか言いようのないドタバタ感があり、その点は少々マイナス気分ですが、それを差し引いても一気読みできる面白さでした。 タイトルもかなりインパクトがありましたが、 内容もそれに負けないくらいの面白さで 一気に読んでしまいました。 書店で働く女性契約社員を主人公として 武蔵野書店が舞台となり本を愛する人達の物語となっています。 書店の表舞台と裏側のバッグヤードでのやり取り、 無理矢理なお客さんからのクレーム、 困った店長、意味の分からない社長などと 一般的にもある職場でのトラブルがここでも繰り広げられて いて、それがリアルに描かれていて興味津々でした。 けれど主人公の京子はどんなに辛く苦しい状況で 「いつもでも辞めてやる。 」と強く思っていても 書店員ということを通り越して、本が好きだからこそ という強い心があったからここまで耐えられることができるところが愛らしかったです。 所々で主人公だけでなく 他の書店員も本が好きだという熱意が 感じられる言葉あったのが印象深いです。 中でも 一人の小説家にしか生み出せないものがあるように、 一人の書店員さんにしか良さを 伝えられない作品があるかもしれないし、 そうあるべきなんじゃないかって私は思ってます。 それでも私は本が好きだった。 インクの香りが、 紙の手触りが、 何よりも物語そのものが大好きで、 その理由だけで戦えた。 私がこんなふうに日々の理不尽に耐えられるのは、 当たり前だけれど幸せになりたいからだ。 好きな本たちに囲まれ、 好きな物語を好きな作家から受け取って、 愛すべきお客様のもとへ大切にお届けする。 このような事から改めて 本が好きだというを再認識させられて、 本の有難みを感じられて、 これからは今まで以上に本を大事にしながら 読んでいる時間を大切にしたいと強く感じました。 それにしても店長と社長のバカさ加減には 大笑いしてしまいました。 こんな人達が自分の上司だったらと想像すると とても働く気にはならないです。 けれどラストには本の帯の通しのように驚愕のサプライズで吃驚仰天でした。 早見さんの作品は「イノセントデイズ」を読んだことがあり、 その作品の印象が強かったので、 今回の作品では全然違ったテイストなのでこれもまた驚きでした。 こんなにも作風が違うものが書けるのも素晴らしいと思いました。 この作品はエンターテインメント性の強い作品だと思うので、 映像化するともっと面白いかと思いました。 他の本屋大賞ノミネート作品を2作読んだものと比較すると またテイストが全然違うので受賞作品を選ぶのは難しいです。

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私の愛を隠さないで / 小説 『店長がバカすぎて』 早見和真|詩織 / Shiori|note

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谷原京子、契約社員、時給998円。 店長が、小説家が、弊社の社長が、営業がバカすぎて「マジ辞めてやる!」 でも、でも…。 本を愛する書店員の物語。 『ランティエ』連載を加筆し書籍化。 【「TRC MARC」の商品解説】 「幸せになりたいから働いているんだ」 谷原京子、28歳。 とにかく本が好き。 現在、〈武蔵野書店〉吉祥寺本店の契約社員。 山本猛(たける)という名前ばかり勇ましい、「非」敏腕店長の元、文芸書の担当として、 次から次へとトラブルに遭いながらも、日々忙しく働いている。 あこがれの先輩書店員小柳真理さんの存在が心の支えだ。 そんなある日、小柳さんに、店を辞めることになったと言われ……。 『イノセント・デイズ』『小説王』の 著者が、満を持して放つ 働く全ての人々に捧げる ノンストップエンターテインメント。 驚愕のラストが待ち受けています。 投稿者: dsukesan - 夢を追って入った今の職場のはずなのに、仕事に疲れあきらめた人たちへ。 その仕事の本質に燃えていたあの情熱、初心を思い出してみませんか、この本と一緒に。 大好きな本を提供してくれる書店員のドラマティックなドタバタコメディ。 けど、書店にとどまらぬ、勤め人の葛藤、苦しみ、憤り、そしてやりがいが詰まったドラマ。 そう、この本には「働くこと」の現実・本質が描かれている。 自分の仕事の本質、やりがい、「これさえあればというゆずれぬもの」。 自分にとってのそれらは何だっただろうか。 そしてそれは今の仕事にあるのか?自分の心の声を聴き、胸の高鳴りを素直に感じてみたいと思う。 それらは今も、本当にあるのか。 けど、その一点だけでままならぬことがあることも、この小説は描いてくれる。 「働くこと」は「生きること」でもあるからだ。 夢と理想だけではなく、制限ある命を生きること、その折り合いをどうつけるかというテーマも突き付けられる。 作中で語られる「どんな仕事であっても、辞めたきゃ辞めればいいと思う。 誰だって必死に自分で生き方を選び取らなきゃいけないんだよ。 そこに誇りを持てないなら、働いていても仕方がない。 ・・・」という言葉が、今の、そしてこれらからの自分のキャリアを考える上でとても大切な言葉だ。 非常に、密度が濃く、しかも笑わせてくれる小説だった。 ただ、次の点はすっきりせず。 どなたか、わかる方いたら教えて欲しい。 ・なぜマダムが泣いたのか。 その際の周囲の人物の反応も謎。 帯に「大爆笑!暴露?愛。 告発?救世主!?」ってあったけど、なかなかなニアピン単語です。 実はかなり早くから謎が分かっていたのですが、それでも楽しめる本と思って読んでいたら、さらに驚愕のラスト 笑。 ホント、最終章は袋とじにしてもいいかも。 しかし、この本が本屋大賞にノミネートされたら楽しいだろうなあ。 最初はうっぷんたまる書店員の話と思っていたし、その通りの展開で痛快に思いながらも主人公に共感も持っていました 少し余裕があるようなユーモアが漂っているんですよね、主人公の設定からか?)しかし100ページ過ぎたころから、これは書籍販売の構造的な問題ではないだろうか、って思うようになってしまいました 笑 しかし、後半になると次第に物語の色が変わってきます。 どこかユーモアを感じさせると言いましたが、もうコメディとしか言いようのないドタバタ感があり、その点は少々マイナス気分ですが、それを差し引いても一気読みできる面白さでした。 タイトルもかなりインパクトがありましたが、 内容もそれに負けないくらいの面白さで 一気に読んでしまいました。 書店で働く女性契約社員を主人公として 武蔵野書店が舞台となり本を愛する人達の物語となっています。 書店の表舞台と裏側のバッグヤードでのやり取り、 無理矢理なお客さんからのクレーム、 困った店長、意味の分からない社長などと 一般的にもある職場でのトラブルがここでも繰り広げられて いて、それがリアルに描かれていて興味津々でした。 けれど主人公の京子はどんなに辛く苦しい状況で 「いつもでも辞めてやる。 」と強く思っていても 書店員ということを通り越して、本が好きだからこそ という強い心があったからここまで耐えられることができるところが愛らしかったです。 所々で主人公だけでなく 他の書店員も本が好きだという熱意が 感じられる言葉あったのが印象深いです。 中でも 一人の小説家にしか生み出せないものがあるように、 一人の書店員さんにしか良さを 伝えられない作品があるかもしれないし、 そうあるべきなんじゃないかって私は思ってます。 それでも私は本が好きだった。 インクの香りが、 紙の手触りが、 何よりも物語そのものが大好きで、 その理由だけで戦えた。 私がこんなふうに日々の理不尽に耐えられるのは、 当たり前だけれど幸せになりたいからだ。 好きな本たちに囲まれ、 好きな物語を好きな作家から受け取って、 愛すべきお客様のもとへ大切にお届けする。 このような事から改めて 本が好きだというを再認識させられて、 本の有難みを感じられて、 これからは今まで以上に本を大事にしながら 読んでいる時間を大切にしたいと強く感じました。 それにしても店長と社長のバカさ加減には 大笑いしてしまいました。 こんな人達が自分の上司だったらと想像すると とても働く気にはならないです。 けれどラストには本の帯の通しのように驚愕のサプライズで吃驚仰天でした。 早見さんの作品は「イノセントデイズ」を読んだことがあり、 その作品の印象が強かったので、 今回の作品では全然違ったテイストなのでこれもまた驚きでした。 こんなにも作風が違うものが書けるのも素晴らしいと思いました。 この作品はエンターテインメント性の強い作品だと思うので、 映像化するともっと面白いかと思いました。 他の本屋大賞ノミネート作品を2作読んだものと比較すると またテイストが全然違うので受賞作品を選ぶのは難しいです。

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